オーダースーツ起業をお勧めできない理由

こんにちは。ケンゴです。

2017年にオーダースーツの会社を始め、あと半年で3年になります。

(詳しい会社のことは僕のInstagramをご覧ください。2020/2/04)

約3年間、アスリートの方や多くのお客様とお会いして、非常に楽しく、学びになる期間でした。

おかげさまで、1人で始めたこんなちっぽけな会社でもなんとか生活できるようになりました。

しかし、私は2020年の3月でスーツ事業から撤退をして、ブログ運営、YouTube、投資にコミットしていこうと思います。

利益が出ているのに、なぜ辞めるのか。

この記事を読んでいただければその理由と

①オーダースーツ起業をお勧めできない理由

②起業するなら、どういう業界がお勧めか

が分かります。

僕の経験談と他メディアの資料を元に上記の2点について解説していきます。

①オーダースーツ起業をお勧めできない理由。

結論、未来がないからです。

スーツが今のままの概念で市場にある限り、スーツ市場は斜陽産業と言わざるをえないです。※データを元に解説します。

以下、THE UPDATE(NEWSPICKSコンテンツ内)で使われた『小島ファッションマーケティング調査資料』

まず、現在スーツの売上や着数はどんどん下がっていることをご理解いただきたい。

オーダースーツ業界としては、好調と言われてますが、実際は既成スーツのシェアがオーダースーツに流れているだけで、スーツ業界全体としては下降中なんです。

グラフでは、なだらかであまり下がっているように見えませんが、紳士スーツ/ワイシャツネクタイの家計支出を見てください。

2001年は1人あたり13,000円だったものが2018年には6,900円に半減しています。

1人辺りの支出が、半減しているのです。

さらに、大手企業の販売も2014年をピークに下がっています。


ホリエモンこと堀江貴文さんや、落合陽一さんが私服&サンダルでメディアに出て話題になっていたのも、だいぶ前のこと。

今ではベンチャーを中心に多くのIT企業がスーツを着なくなってきました。

さらに、いままで頑なにスーツを着ていた名だたる大手企業も下記の通り。

三井住友銀行に関しては、社内で服装の自由化へのアンケートをとり、自由化に賛成した人が9割だったということからも、社員が日頃スーツを着ることへ疑問を持っていたことが分かります。

実際に弊社のお客様でも、スーツに不満を抱えながらもみんな着てるから仕方なく買いに来ている人もいて、不満の声はよく耳にします。

ジャケパンスタイルが増えたのもスーツはまだ完全には辞めれないけど、スーツは着たくはないという思いからの流れでしょう。

こうやって、時代の流れは静かに変化してきているんですよね。

そもそも、社長がかっこいいスーツを着ていることがステータスになるというような階級制度を示すために広がりをみせたスーツなのに、GAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)の社長らがあれだけラフな格好で登壇されている映像が出回れば、階級の違いを示す機能は果たしていないも同然ですよね。

では逆に、なぜ今も暑苦しいスーツを脱がせてくれない企業ばかりなのだと思いますか?

本当なら、とっくにスーツなんて辞めても良いですよね。

中小企業は怖いんです。

自分の社員が、私服でクライアント先に行くことで、失礼になるのではないのかと。

今お勤めの人がスーツを着させられているのは、クライアントがスーツを着ているからなんですよ。

クライアントに万が一にも失礼だと思われては、販売成績に響きますから、危ない橋は渡らない保守的な大手経営者からしたら仕方ないですよね。

では、先ほどの資料にもあったように、ついに大手が私服化を始めだした今、どうなると思いますか?

「太客の大手クライアントさんが私服だから、うちもそれにしても大丈夫だ」

そうなっていくはずです。

さらには、仕事でスーツを着ている人は『仕事ができない』と思われはじめると思います。

それは言い過ぎだと思いますか?

僕は、この予想は当たるんじゃないかなと思ってます。

クールビズが始まった時も、最初はどの企業も牽制してましたね。

今、どうでしょう?

夏場にジャケット着てネクタイをして汗だくの人を見たら、「ネクタイとってジャケット脱げば?」と思いませんか?

クールビズが普通になった今、夏場にクールビズしていない人はなんだか無能に見えるんです。

すでに時代を牽引するのはIT企業になってきています。

そのIT企業の人たちが皆、私服を着て仕事をしている未来。

あなたがスーツで訪問したら、「暑苦しい、仕事できなそうだなー」と思われそうじゃないですか?

それは会社の魅力を下げる行為ですから、そのせいで業績が悪くなるくらいなら企業は私服化しますよね。

商売である以上、クライアントに依存してしまうのですから、クライアントに合わせに行く流れが来ると私は思っています。

まとめ

✔️大手企業はスーツを着なくなるから、単純にスーツ需要の母数が減り、スーツ業界の売上は減っていく。

(例)社員数6000人の企業服装自由にすれば、単純に6000着の消費が市場から無くなる。

✔️大手が辞めれば、大手をクライアントにもつ企業も着なくなるため、仕事で着る用のいわゆるビジネススーツという概念がなくなっていく。

※本記事では触れませんでしたが、前線で活躍していた団塊の世代の人たちの引退も少しは関係すると思います。これからは人口も減っていき、一番人口が多かった団塊の世代も引退する。スーツ業界で単価の高いスーツを買ってくださるのは年齢の高い人達です。単純にスーツ屋にとってスーツの売上が減るのは分かりますよね。

以上の理由から、私はスーツ業界で勝負することは、近い未来に小さなパイの取り合いになると判断し、完全に衰退する前に辞める道を選びました。

利益が出ている間はやれば?とアドバイスいただくこともありますが、私は辞めます。もちろん、一度関わった業界ですし、反映して欲しいとは思いますけどね。

現状、下降していく可能性が高いスーツ業界に思考時間を割くより、新しい、今の時代にこそできるような仕事に思考時間を使いたい。

それが本心です。

✔️それでもこれからオーダースーツ起業をしたいと考えている人へ。

現在蔓延しているパターンスーツではなく、オシャレとしての伝統的なスーツを考え、厚利多売のオーダースーツで勝負するのがいいと思います。

参考までに、re.museのCEOである勝 友美さんをのせておきます。

今の背景を理解され、まさにオシャレとしてのスーツに挑戦している起業家の方です。

これからは格差がさらに開いていくため、ものすごく安価なスーツを買う層と、高品質で体に完璧に合った高級オーダースーツを買う層に分かれると予想します。

しかし、安価なものを買う層をターゲットにした安価で機能重視のパターンオーダーやアクティブスーツは大手の資本力に負けます。

お洒落で高品質、そして私服やオフィスカジュアルよりとしてのオーダースーツがいいでしょう。

②起業するなら、どういう業界がお勧めか。

どんな起業が成功するか、これからの時代は物凄いスピードで仕事が無くなっていくため正直に、答えは分からないです。

ただ、失敗しにくくなる考え方と、何から始めるべきかは分かります。

まず、起業、副業でも一つに絞るのは悪手と言えます。

多くの業界や仕事に興味を持ち、未完成でもローンチしながらトライアンドエラーを繰り返しましょう。

他の記事を読んでいだければ分かりますが、僕もライティングが完璧ではない記事をとにかく出し続けています。

出して反応を見て、トライアンドエラーしているのです。

何が成功するかわからない今、これだと思ったものに早く挑戦しまくることが大切です。

最初の段階で完璧さは必要ありません。

完璧を求めると、継続ができなくなります。

とにかくトライして必敗しての繰り返しです。

僕もまだ成功してません。

一緒に頑張りましょう。

そしてもう一つ分かることは、『個人が力を持つ』ということ。

これからの時代は『起業』という概念もアップデートされると思います。

それは圧倒的に稼ぐ個人が増える、いや、もうすでに増えているからです。

例えば、YOUTUBERやインフルエンサー。

彼らは起業家なのか…

難しいですよね。

個人でアクセス数を稼ぎ、企業から案件や宣伝費としてお金をもらう。

テレビも衰退し、こういう個人で発信する人たちがこの先の広告案件のほとんどを奪っていくでしょう。

企業のいかにも宣伝っぽいCMに出てくる化粧品と、田中みな実さんが自分のSNSで良いと言ってる化粧品、どちらを買いますか?

メディアでたまに出てるいくら稼いでるかも分からない人の言うことと、実際にSNSで収益も自宅も公開して毎日投稿して親近感も湧くフォロワーも多い個人の意見、どちらを聞きますか?

仮面をつけた個人のユーチューバーでも、SNSで信用を持ち、稼ぐ時代です。

今のメディアのニュースを見るより、ホリエモンチャンネルの動画を見ている方がよっぽど良い知見を聞けますしね。

起業や副業なら、個人で発信力を持つのが一番です。

そして、個人が力を持つ時代を先読みできているのであれば、これにフォーカスし、個人が発信するところに携わる仕事はいいと思います。

例えば、YOUTUBEの動画編集会社。

もしくは、サイト運営やアプリ運営をするプログラミンの会社やWEBデザインの会社。

YouTubeのサムネイルの作成会社。

ライティングの会社やSNS代行の会社。

などなど…

今の時代に起業するなら、YOUTUBEやその他のSNSでフォロワーを増やして、自分の商品を売るのが一番早いと思います。

営業自慢のあなたが営業で1日かけて100件も回ってあなたの商品を売っている間に、その辺のインフルエンサーは10万、100万人に10秒で営業かけれるわけですから。

起業なんて、集客があって、仕入値より高く売ればそれで稼げるのです。

ほぼほぼ『集客』が全てです。

私がオーダースーツを始めたのは、在庫ゼロ、人件費ゼロだからです。

これは、当たり前のことですが、事業モデルとしては最高です。

でも、私には集客の力がありませんでした。

だから必死に汗かいて頭下げて、媚び売って、顧客を増やしました。

それで食べれるようになりましたが、ぶっちゃけ奇跡だと思います。

そしてあの営業時間は本当に無駄だったと思います。

私が今から起業するなら絶対YOUTUBEやSNSをやります。

まずがSNSでの毎日発信の練習をしてみると思いますね。

youtubeやツイッターなど、無料のツールでフォロワーを増やし、それから商品を考えるのが、一番リスクもなく、時代にあった起業だと思いますよ。

長くなりました。

つまり、今の時代に起業するなら、業界を探す前にSNSの力をつけるのが一番早いです。

何か夢中になれる、好きになれる、そしてその情報を必要としている人がいるジャンルで発信し続けてください。

それでは、この辺で失礼させて頂きます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です